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子猫の睡眠時間は1日何時間?よく寝る理由と、遊びと眠りのリズムのつくり方

子猫は1日20時間近く眠ることもあるといわれます。寝てばかりで心配な方へ、子猫がよく寝る理由、起こさずに見守るコツ、遊びと眠りのリズムのつくり方、受診を考えたいサインを、海外の獣医学の専門機関や睡眠研究の論文をもとにまとめました。

白黒のしま模様の布の上で眠る茶トラの子猫

さっきまで部屋中を走り回っていたのに、気づけば丸くなってぐっすり。子猫を迎えると、「こんなに寝ていて大丈夫?」と思うほど眠っている時間の長さに驚く方も多いのではないでしょうか。

この記事では、子猫の睡眠時間の目安と、よく寝る理由、起きている時間の遊び方、受診を考えたいサインを、海外の獣医学の専門機関や睡眠研究の論文をもとにまとめます(出典は記事の最後に一覧にしています)。

子猫の睡眠時間の目安

英国の獣医療チャリティ PDSA は、解説「猫はなぜよく眠る?」で、子猫やシニア猫は成猫より多くの眠りが必要で、1日20時間近く眠ることもあると説明しています。

時期 睡眠の目安 出典
生まれたばかりの子猫 お乳を飲むとき以外はほとんど眠っている MSD獣医マニュアル、獣医師向け専門誌 dvm360
子猫 1日20時間近く眠ることもある PDSA
成猫 平均15時間ほど(20時間眠る猫も)/10〜13時間ほど PDSA/英BBC Science Focus に答えた獣医師

成猫の時間は出典によって幅があり、同じ月齢の子猫でも、よく寝る子・起きている時間が長い子がいます。「何時間寝たか」をきっちり測るより、起きているときの様子を見てあげるほうが、子猫の調子をつかみやすくなります。

子猫がよく寝る2つの理由

眠りの中で、体と脳が育っていく

人を対象にした睡眠研究では、成長ホルモンは寝入ってすぐの深い眠りの間にまとまって分泌されることが分かっています(Van Cauter ほか、1998 年、学術誌『Sleep』)。猫の子どもで同じことを確かめた研究は見当たりませんが、哺乳類にとって眠りが育ちを支える時間であることは変わりません。

生まれたばかりの眠りは、ほとんどが「動く眠り」

子猫の眠りの発達を調べた古典的な研究(Jouvet-Mounier ほか、1970 年)などをまとめた2022年の総説論文(Chen ほか「生まれてまもない時期のレム睡眠」)によると、生まれて数日の子猫の眠りはすべてがレム睡眠(体がピクピク動く浅い眠り)で、生後35日ごろにはその割合がぐっと下がっていきます。

獣医師向けの専門誌 dvm360 も、生まれたばかりの子猫が眠りながら頻繁にピクピクするのは正常だと説明しています。眠りながら手足や耳が動いていても、声をかけずに見守って大丈夫です。

眠りを見守るコツ

  • 寝ているときは、むやみに起こさない。遊ぶのは、自分から起きてきたタイミングで
  • 寝床は2〜3か所用意する。素材や場所の違う寝床があると、その日の気分で選べます。成長に合わせて大きさも見直しましょう
  • 寒くない場所に。生後4週ごろまでの子猫は、自分で体温を保つしくみがまだ整っていません(MSD獣医マニュアル)。小さな子猫ほど、寝床の暖かさに気を配りましょう
  • 寝ている間の爪切りは避ける。起きて落ち着いているときに、少しずつ

爪とぎの上でそのまま眠ってしまう子もいます。お昼寝スペースを兼ねた爪とぎの選び方は「猫の爪とぎの選び方」で紹介しています。

起きている時間は「狩りごっこ」で遊ぶ

目が覚めて元気いっぱいのときは、狩りを意識した遊びでたっぷり体を動かしてあげましょう。米国猫獣医師協会(AAFP)と国際猫医学会(ISFM)の「猫の環境ニーズに関するガイドライン」(2013 年)は、猫には「見つける・忍び寄る・追う・飛びかかる・捕まえる・食べる」という狩りの流れをなぞりたい強い本能があり、遊びとごはんの時間を使ってその流れをできるだけ再現するよう勧めています。

  1. ひそむ。おもちゃを物陰からちらっと見せて、子猫の目を引きつける
  2. 追う。床をはわせて逃げる獲物のように動かし、追いかけさせる
  3. 飛びかかる。急に止めたり、方向を変えたりして、ジャンプを引き出す
  4. 捕まえる。最後は猫じゃらしの先を捕まえさせて「狩り成功」で終える

同じガイドラインは、遊びのあとにおやつのごほうびをあげることも勧めています。遊んで、食べて、ひと眠り。この流れができると、子猫の1日にリズムが生まれます。1回の遊びの長さや回数の目安は「室内猫の運動不足、どう解消する?」にまとめています。

キジトラの猫が、吊るしたおもちゃに向かって後ろ足で立ち上がっている
猫の下僕のおもちゃは、保護ねこカフェいちごでも使ってもらっています。
※撮影協力:一般社団法人楽生 保護ねこカフェいちご 大宮黒猫店

子猫は小さなものを口に入れやすいので、ひもや小さな部品のあるおもちゃは見守れるときだけにし、遊び終わったら片付けておくと安心です。

夜に走り回るときは

猫は夜行性というより、**明け方と夕方に活動が高まる「薄明薄暮性」**の動物です。室内と屋外の猫の活動リズムを比べた研究(Parker ほか、2022 年、学術誌『Animals』)でも、どちらの猫も明け方と夕方に活動のピークがありました。夕方の遊びで狩りの気分を満たし、寝る前にも短く遊んで最後に捕まえさせて終えると、満足して落ち着きやすくなります。夜中におもちゃを持ってくる子については「猫がおもちゃを持ってくるのはなぜ?」も参考にしてください。

受診を考えたいサイン

よく寝ること自体は、子猫らしい元気な姿です。ただ、次のような様子があるときは体調不良が隠れていることもあります。自己判断せず、かかりつけの動物病院に相談しましょう。

  • いつもぐったりしていて、遊びやなでられることに乗ってこない。PDSA は、こうした様子や、眠り方の急な変化・寝すぎは体の不調のサインのことがあるとしています
  • ミルクやごはんを食べない。コーネル大学猫健康センターは、生後6週未満の子猫では、わずか12時間食べないだけでも命に関わることがあるとして、すぐに獣医師に相談するよう呼びかけています
  • 体が冷たい、ぐにゃっと力が入らない。MSD獣医マニュアルは、生まれたばかりの子猫の低体温や、お乳を吸わない・体重が増えないといった様子を、病気のサインとして挙げています。獣医師向けの専門誌 dvm360 も、具合の悪い子猫は抱き上げるとぐったりしていることが多いとしています
  • 体重が増えない。獣医師向けの解説では、体重の増え方は体調の変化をいち早く知らせる目安とされています。小さいうちは体重を記録しておくと、相談するときにも役立ちます

まとめ

  • 子猫は1日20時間近く眠ることもあり、成猫より長く眠るのがふつう
  • 生まれたばかりの子猫の眠りはほとんどがレム睡眠。眠りながらのピクピクは正常
  • 寝ているときは起こさず見守り、起きているときに狩りの流れをなぞる遊びでたっぷり遊ぶ
  • いつもぐったりして遊ばない、食べない、体が冷たいときは、早めに動物病院へ

よく眠り、よく遊ぶのが子猫の毎日。起きている時間を楽しく過ごせるおもちゃ選びは「猫のおもちゃの選び方 完全ガイド」にまとめています。

参考文献

よくある質問

子猫の睡眠時間は1日何時間くらいですか?

英国の獣医療チャリティ PDSA は、子猫は1日20時間近く眠ることもあると説明しています。成猫は平均15時間ほど(PDSA)、10〜13時間ほど(英BBCの科学メディアに答えた獣医師)など、出典によって幅があります。個体差も大きいので、時間よりも起きているときの様子を見てあげましょう。

子猫が寝てばかりで心配です。大丈夫ですか?

よく寝ること自体は子猫らしい姿です。起きたときに遊び、よく食べていれば心配しすぎなくて大丈夫です。いつもぐったりして遊びに乗ってこない、食べない、体が冷たい、急に眠り方が変わった、といった場合は体調不良のことがあるので、かかりつけの動物病院に相談してください。

寝ている子猫を起こしてもいいですか?

人の研究では、成長ホルモンは寝入ってすぐの深い眠りの間に多く出ることが分かっています。眠りは育ちざかりの体にとって大切な時間なので、むやみに起こさず、子猫が自分から起きてきたときに遊びましょう。

子猫が寝ている間にピクピク動くのは?

生まれたばかりの子猫の眠りは、ほとんどが体の動く「レム睡眠」です。獣医師向けの解説でも、眠っている間によくピクピクするのは正常とされています。声をかけず見守って大丈夫です。

#子猫#睡眠#遊び方#暮らし
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猫の下僕マガジン 編集部

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